外の世界で起きている最近の化け物じみた出来事は、私個人の人生における大きな困難と一致しているとわかった。トールキンの『指輪物語』を毎晩読むことが、私を救う一本の藁となり、闇の帝国での一条の光となった。トールキンはエッセイ『魔法物語』の中で、現実逃避について語っている。

「現実からの逃走は魔法物語の基本的な機能のひとつだと私は考えているし、魔法物語のすべての機能を好ましく思っているので、当然〈現実逃避〉という言葉がしばしば、憐みや蔑みを伴って口にされることには同意できない[略]。例えば、牢屋に入れられ、なんとかしてそこから脱出しようとしたがうまくいかない人が、看守や鉄格子のことではなく、何か別のことを考えたり話したりしているからといって、なぜ蔑まれなければならないのか? 投獄されている者には見えないからといって、外の世界の現実味が薄れるわけではない」。

高柳聡子訳

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