「ベーシック版」。オリジナルの言語で作品を掲載する『ROAR : Resistance and Opposition Arts Review』(「反戦・反体制文化通報」)は、今後こう呼ぶことにする。いちばん最初、私たちは(サイトメニューで)この版を 「ロシア語版 」としていた。すべてのテクストがロシア語で書かれていたからだ。その後、ウクライナ語の作品が登場したために「ウクライナ語/ロシア語版」とした。けれども、いずれの呼び方も、少なくとも2つの点でよくなかった。まず第一に、ベラルーシ語、英語、イタリア語、ルーマニア語その他の言語で詩作品(エッセイや散文も)が登場した。そして第二に、こんなふうに人為的に国境線を狭く引くことで(たとえば、英語やイタリア語の)優れた作品の作者を一度ならず拒まなくてはならなかった。私たちは、そんなことは起きてほしくないし、問題は版の呼び方にあるわけではない。いうまでもなく、版の呼称は、以前に間違って枠を作ってしまった私の考えを反映しているに過ぎない。したがって、この号から始まる「ベーシック版」は、私たちのテーマ設定に答えてくれるテクスト(どんなジャンルの作品も)を、どの言語の作品も受け入れていく。

『ROAR』13号に作品を寄せてくれた皆さんに深く感謝しています。それから素晴らしい編集・翻訳チームの皆さん、本当にありがとう――全員がボランティアだけに尚のことです。今号のベーシック版作成に労を割いてくれたすべての人に心からのお礼を言いたいと思います。編集長のマリア・ヴーリ、編集・校正を担当してくれたM.K.、オリガ・チャイカ、アルチョム・フレブニコフ、Yu.I.、R.、アントン・クフト、N.A.その他の皆さんに感謝しています。英語版担当の編集長アーダ・コルドン、タチヤーナ・ルジャク、詩の編集のミカエル・アントマンとマイケル・クレベール・ディグスに加え、素晴らしい翻訳チームにも心から感謝しています。日本語版については、私たちの献身的な訳者である高柳聡子とアレクサンドラ・プリマックに感謝を伝えたいと思います。それからもちろん、この号はボランティアで組版を担当してくれた、エレーナ・ウルマン、M.、I.、ユリヤ・シェルビノ、アントン・ゲルシテイン、マルタ・ヴァシモワの英雄的な仕事なくしてはありえませんでした。サイトのデザインと技術的な面をカバーしてくれたヴェータ・ズビトニコワと彼女のチームの皆さんにも感謝を伝えます。

『ROAR』第14号は8月末を予定しています。私たちはすでに次号の準備を始めています。詩、散文、アート、サウンド作品など、私たちのメインテーマに関わるものならどんな形式でも歓迎します。作品はこちらのアドレスまで送ってください:[email protected]

『ROAR』出版人兼編集長 リノール・ゴラーリク 2024年6月24日

高柳聡子訳

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