誰もが疲弊し切っていて、気力を失わずにいることがとても難しい。この二月はとんでもなかった、だから私は歯に衣着せずに言いましょう、『ROAR』創刊二年目にあたりこの12号は、私たちにとって非常に重いものとなった。無数の悲しみがあり、力はほとんどなく、そして、信じられない戦争は続いているという感覚、闇はますます濃密になっていっている、耐え難いものだ。でも私たちはなんとかやっている――私も、どうしてこんなことになったのかとよく考える。私たちはどうやってやりこなしたのだろうか? 今は私たち全員がどうやりこなしているのだろう? それは、なんらかの形で、この判然としない「私たち」が存在しているせいで起こっているような気がする――非常にさまざまな人たちがいるとしても、お互いのことをすべて理解しあえないし、同意もできないとしても、とても複雑な構造なのだとしても、でも、「私たち」はいるという気がしている。私たちはなんとかやりこなしている、なぜなら、お互いに支え合っているし、私たちがやっていることがあるから、私たちは私たちのためにやっているから。私たちは、なんとかやろうとしている、なぜなら、一人一人がなんとかやっているから。そして、ひとりひとりがなんとかやっている、なぜなら、私たち皆がなんとかやっているから。悲しみと闇の中にいる私たちのところには、私たち以外だれもいない。それでも三月だ、三月は光と温もりという希望がある――必ずある光と温もり、奪うことも盗むことも殺すこともできない光と温もりがある――支援し合うこと、愛し合うこと、いま起きていることの中で生きる意味を与えてくれる協同の仕事がもつ光と温もりのように。

だからこそ私は、『ROAR』12号に作者となってくれた皆さんにとても感謝しています。それから素晴らしい編集・翻訳チーム(すべてボランティアです)の皆さん、本当にありがとう。今号オリジナル版に労を割いてくれたすべての人に心からのお礼を言いたいと思います。編集長のマリア・ヴーリ、編集・校正を担当してくれたYu.I.、M.K.、オリガ・チャイカ、R.、アントン・クフト、アルチョム・フレブニコフ、その他の皆さんに感謝しています。英語版担当の編集長アーダ・コルドン、タチヤーナ・ルジャク、詩の編集のミカエル・アントマンに加え、素晴らしい翻訳チームにも心から感謝しています。日本語版については、私たちの献身的な訳者である高柳聡子とアレクサンドラ・プリマックに感謝を伝えたいと思います。それからもちろん、この号はボランティアで組版を担当してくれた、エレーナ・ウルマン、M.、I.、ユリヤ・シェルビノ、アントン・ゲルシテイン、マルタ・ヴァシモワの限りなく大きく、そして緻密な仕事なくしてはありえませんでした。サイトのデザインと技術的な面をカバーしてくれたヴェータ・ズビトニコワと彼女のチームの皆さんにも感謝を伝えます。

『ROAR』第13号は7月末を予定しています。私たちはすでに次号の準備を始めています。詩、散文、アート、サウンド作品など、私たちのメインテーマに関わるものならどんな形式でも歓迎します。作品はこちらのアドレスまで送ってください:[email protected]

『ROAR』出版人兼編集長 リノール・ゴラーリク 2024年3月1日

高柳聡子訳

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